イタリアの粉

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更新日 2008-08-01 | 作成日 2008-04-03

第1回 イタリアの粉


ドルチェに欠かせない材料の一つ「粉」。イタリアでは、ドルチェだけではなく、主食であるパン、パスタの原材料でもあり、生活必需品と考えても良いでしょう。では、イタリアの粉について詳しくみてみよう。

小麦の種類

イタリアでは、小麦は大きく分けて2種類が使われる。


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粉の分類

col_Memo.png イタリア式粉の分類法

まず最初に、小麦の種類によって分類される。“軟質小麦(Grano tenero=グラノ テネロ)”で作られたか、“硬質小麦(Grano duro=グラノドゥーロ)”で作られたかに分けられる。その上で、粉の精製の仕方によって更に分類される。

軟質小麦から作られる粉

tipo 00(ゼロゼロ粉)
粉の成分のほとんどが小麦の中心部(胚乳)で構成され、粒子は細かい。日本の薄力粉に近い。お菓子・手打ちパスタパスタ(中~北部)に使用。たんぱく質:約9%
tipo 0(ゼロ粉)
00粉よりも小麦の表皮の部分が多い為、粒子も少しザラザラし、色も灰色がかっている。醗酵生地、又は、さっくり感を出したいドルチェの時に使用。たんぱく質:約11%
tipo 1(1粉)
0粉よりも小麦の表皮の部分が多く入っている。ほとんど市場には出回っていない。たんぱく質:約12%
tipo 2(2粉)
1粉よりも小麦の表皮の部分が多く入っている。1粉同様、ほとんど市場には出回っていない。たんぱく質:12%
farina integrarle(ファリーナ インテグラーレ)
小麦全体を挽いて作った粉のこと。栄養価が高い。パンに使用。

col_Attention.pngたんぱく質の量はあくまでも目安で、メーカーにより異なる。

硬質小麦から作られる粉

Farina di semala (セモリナ粉)
やや黄色いをしている。乾燥パスタ、手打ちパスタ(南部)、パン(南部)に使用。
Farina di Cous Cous (クスクス粉)
セモリナ粉よりも粗挽き。クスクスに使用。


kona2.jpgcol_Memo.png写真は手前が00粉、つまり軟質小麦で作られた粉。奥がセモリナ粉、つまり硬質小麦で作られた粉。色、質感共に、全く異なる。

「セモリナ=粗挽き」、という意味。セモリナ粉正式名称は、「Farina di Semola di gurano duro」。つまり「硬質小麦を粗挽きした粉」という意味である。

イタリアで生産されるその他の粉類

col_Memo.pngFarina di mais (とうもろこし粉)

乾燥したトウモロコシを製粉機で挽き割ったもの。主に中北部で使われる。北部では「ポレンタ」というとうもろこし粉をオリーブオイルを入れた水で練り上げた料理があり、主材料となっていることから別名「ポレンタ粉」とも呼ばれる。北部の寒い地方では小麦が育たないため、寒さに強いとうもろこしが栽培されるようになった。小麦が無くパンを作ることも出来なかったため、北部ではポレンタが主食となったのである。
ドルチェにも使われることがありヴェネツィアのビスコッティ、「ザレッティ」「ビスコッティ・メリガ」などが有名。小麦粉に比べて、加熱時間が長いためプチプチ・ザラザラとした食感が楽しむ事ができる。

col_Memo.pngFarina di castagne
(クリ粉)

栗の甘みが素朴な美味しさを醸し出し、独自のねっちりとした粘度がでる。トスカーナ、エミリア・ロマーニャ、リグーリアなどの中部で使われる。トスカーナには栗の粉に水・オリーブオイル・ナッツ類・レーズンを加えて焼き上げた「カスタニャッチョ」というドルチェがある。その他パスタ生地に加える事もあります。クリ粉は栗が収穫できる時期、すなわち秋にしか出回らない。

col_Memo.pngFarina di grano saraceno (そば粉)

主に北部で使用される。トルタなどの生地に入れたり、パンに入れたりする。ミラノの北に位置するヴァルテッリーナ地方には「ピッツオッケリ」というそば粉を使った手打ちパスタもある。幅広で長さは短め。そば粉を使っているため、日本の蕎麦にも似た味わい。

col_Memo.pngFecola di Patate (ジャガイモの澱粉)

名前の通り、ジャガイモの澱粉質を粉状にしたもの。主に、生地に加えて軽さを出したり、カスタードクリームに粘度を与える為に使う。